お散歩へいこう!
今回は『お散歩』について書きたいと思います。
皆さんのわんちゃんは毎日お散歩に行っていますか?
お散歩は運動不足の解消もそうですが、お外に出ると家族以外の人に出会ったり、車など大きなものを見たり、お家の中だけでは経験できない沢山の刺激を感じることができます。
動物病院に勤務して今まで沢山の犬を見てきましたが、犬も人と同じで年を取ると目が目が見えにくくなってきたり、耳が聞こえずらくなってきたりと体の機能が低下していきます。
ですが鼻は最後までしっかりお仕事をしていることが多いなという印象をうけました。こういったことを考えると色んな匂いが楽しめるお散歩はシニア期になってからも良い刺激になります。
ちなみに、、、お散歩中、他の犬がおしっこした電柱や草むらなどの匂いを嗅ぐ姿をよく目にしますよね。
実は犬のおしっこにはフェロモンが含まれていて、その犬の性別や年齢、彼氏募集中などさまざまな情報が分かるんです。人でいう掲示板のようなものですね(*’ω’*)
自分のお家のわんちゃんがお散歩中、他の犬がおしっこした電柱や草むらなどの匂いを嗅ぐのは残された沢山の情報を知るためなんですよ!
それではさっそくお散歩へっ!!
っと言いたいところですが、、、お散歩もいきなりお外に出すのではなく段階を分けて慣らしてほしいなと思うので、初めて犬を飼う方のためにまずは【お散歩デビューの準備】のお話からします。
目次
【お散歩デビューの準備】
首輪、胴輪とリードに慣らす
いきなり首輪や胴輪をつけてお散歩に行こうとすると首やリードで行動を制限されていることにストレスや違和感を感じ、歩けずに固まってしまったり、パニックになってしまう子がいます。
まずはお散歩デビューをする前にお家で首輪、胴輪に慣れる練習から始めましょう。
①首輪、胴輪のサイズ調整をしましょう
首輪の場合は装着したときに指2本入るくらいに調節するのが理想です。
胴輪の場合はメジャーでサイズを測りそれに合わせて調節しましょう。
お散歩中に抜けてしまうと大変なので、装着したときに抜けないか確認してください。
②体を触る練習をしましょう
いきなりつけようとすると「何をされるんだろう・・・。」っとわんちゃんがびっくりしてしまうので、まずは体を触られるのを好きになってもらいます。やり方はおやつ食べている間に首回りや前肢、胸の辺りなどを触るという練習です。やり方は食器にフードを入れて、食べている間に体を触ります。この方法で練習すると『体を触られる=美味しいものが食べれる』と体を触られることが好きになってくれます。
※この時にこちらの動きが気になってフードを食べれない子はジャーキーやささみなど別のものに変えてチャレンジしてみてください。
③首輪、胴輪の装着
首輪の装着も体を触る練習と同じように、食器にフードを入れ食べている間に装着します。
~首輪の場合~
すぐ食べ終わってしまう子は多めに用意しましょう!
※バックルタイプの首輪を使用する子は装着時に『カチッ』という音が耳の近くで鳴るので、その音にびっくりしてしまう可能性があります。なので首に装着する前に音に慣らす練習をしてみてください。練習方法は耳から少し距離のあるところで『カチッ』と慣らしてフードをあげます。この方法を繰り返しながら少しずつ耳の近くまで持っていくという練習です。
~胴輪の場合~
※胴輪の場合は手を通したりと少し装着が大変なのでコングやコングペースト、ちゅーるなどを使用すると上手くいくと思います。
首輪、胴輪を外す時も同じやり方で行いましょう。
④首輪、胴輪を装着して遊びましょう
初めての首輪や胴輪を装着すると違和感を感じて、動けなくなってしまったり、パニックになってしまう子がいるのでつけたからと言ってすぐに外さず、つけたままボール遊びや引っ張りっこ遊びをしたり、おやつを食べたりと楽しい印象をつけてあげることが大切です!
⑤リードをつけて室内散歩をしましょう。
首輪、胴輪の装着を気にしなくなってきたらリードをつけてお家の中を歩く練習をしてみましょう。
フードを食べている間にリードをつけます。
リードをつけたらおやつをあげながら歩いてみましょう。2歩ほど歩いてフードをあげるという動きを繰り返し行います。この練習を続けることで「お母さんから美味しいおやつがもらえる」っと飼い主を意識しながら歩けるようになるのと、リードをつけて歩くことに慣れてくれます。
抱っこ散歩へ行こう
感染症の危険から守る為にお外でのお散歩デビューは2回目の混合ワクチンを打って2週間ほど経過してから外散歩に行くのが一般的です。
ただ、すべてのワクチン接種プログラムが終わるのを待っていると『社会化期』という大事な時期が過ぎてしまい、お散歩中に外の刺激(家族以外の人、他の犬、車など)に対して過剰に反応をしたり、恐怖を感じたりとお散歩が楽しめなくなるのと、様々な問題行動や心の病気に繋がる可能性があります。
そんな心の病気から守るためにもお外でのお散歩デビュー前に是非抱っこ散歩へいきましょう!
①おやつを何種類か準備します
Point:お腹を空かせた状態で行くとおやつに夢中になってくれます
②実際のお散歩同様に首輪(胴輪)とリードをつけます
③抱っこしてお外へ行きます
※この時、いきなり車や人の通りが多い場所へ行くとわんちゃんが怖がってしまう場合があるので、初めは車や人通りが少ない静かな道を選んでおやつをあげながら抱っこ散歩をしましょう。時間はお家の周りを一周するくらいの短さから初めてみてください。
Point:静かな道でも救急車や消防車などが近くを通る場合があります。大きな音が鳴るので通る時におやつをあげて「大丈夫だよ!」っと教えてあげましょう。食べれない時は緊張していたり、怖がっている時が多いのでおやつを変えてみてください。
★回数を重ね少しずつお外の刺激に慣れてきたら、少しずつ車や人の通りが多い道へ行ってみたり、踏切など大きな音が鳴る場所へ行っておやつを食べながら様々な刺激に慣らしていきましょう。
★家族以外の人からおやつをあげてもらいましょう。
将来、誰にでもフレンドリーにご挨拶ができるような“人好きわんこ”を目指しましょう!
そのためには家族以外の人に対して良いイメージをつけておく必要があります。
せっかくの大事な『社会化期』なので声をかけてくれた人や公園で遊んでいる子供たちなどいろんな人からおやつをあげてもらいましょう!
【お外でお散歩デビューをしよう】
ワクチン接種プログラムも終了し、お散歩の準備も終わったので・・・
それでは実際にお外でお散歩を始めましょう!!
初めは練習なので短い時間と距離ではじめましょう。
お散歩の練習
①いろんな種類のおやつとお散歩バックを準備します。
Point:お腹を空かせた状態で行くとおやつに夢中になってくれます
(お散歩バックの中身は『お散歩に必要な物って?』の記事を参考に!)
②首輪(胴輪)とリードをつけます
③まずは車や人通りが少ない静かな道を選んで、おやつを使って歩かせてみましょう
Point:この時に歩かないからといってリードを強く引っ張らない
④、③が上手にできるようになってきたら車や人の通りが多い道でおやつを使って歩く練習をしましょう
Point:食べれない時は緊張していたり、怖がっている時が多いのでおやつを変えてみてください。
それでも食べれない場合はまた静かな道に戻って練習してみましょう。
⑤歩くようになってきたら“お散歩のルール”を教える
楽しくお外を歩けるようになってきたらお散歩のルールを教えていきます。
お散歩のルール
★リードの長さは、リードが緩んでいるときにアルファベットの“J”の字の長さになるのが理想です
①犬が飼い主の近くでリードが緩んだ状態で歩けていたらほめ言葉をかけてご褒美をあげましょう
Point:この時におやつが欲しくて二本足で立ってしまう子はその状態でおやつをあげると、二本足で立つことが癖になってしまうので、四つ足がしっかり地面についているときにあげましょう。
②犬がリードを引っ張ったときはリードは引っ張り返さずにそのままの状態で止まってください。
③犬が前に進めずに飼い主をみたら、飼い主の足元の近くでほめ言葉をかけてご褒美をあげ、また歩き出しましょう。
この①②③を繰り返し練習することで、『リードが緩んだ状態で飼い主と歩くと良いことがあるよ!』と教えてあげます。
お散歩のルールをしっかり教えることで引っ張り癖などの問題行動の予防になります。
【お散歩をもっと楽しくする方法】
目的地を決めましょう
お散歩のルールを守って歩くのは大事なことですが、ただただ歩いているだけだと犬も飽きてきてしまうので公園や広場など“目的地”を決めて、そこまではルールを守って歩きます。
目的地に着いたら、自由に行きたい場所へ行かせてあげましょう。
いろんなニオイを嗅がせてあげたり、一緒に走ったり、ボール遊びをしてしっかり発散させてあげます。
目的地を出た後はまたしっかりルールを守って歩きます。
こうすることで運動不足の解消や、犬の欲求も満たすことができます。
お散歩コースを変えてみしょう
お散歩コースを変えるだけで、いつもと違うニオイだったり、景色だったり、すれ違う犬だったりと犬にとって新しい刺激が楽しめるので是非試してみてください!
今回はお散歩についてお話しましたがいかがでしたか?
『小型犬だから・・・。』『うちの子は室内運動で十分だから・・・。』ではなく犬の楽しみや、社会性を身につけるためにも是非毎日お散歩に行ってあげてくださいね♡