クレートトレーニング
今回は『クレートトレーニング』について記事を書きたいと思います!
目次
クレートとは?
皆さんは『クレート』という物をご存知でしょうか?
クレートは持ち運びができる犬の小さなお部屋です。
クレートは公共の交通機関を使ってお出かけする際などに必要になります。
特に、私が一番大事だと思う場面は“災害時”です。
犬と一緒に集合避難した場合、クレートの中で過ごしてもらわなくてはいけない場面もあると思います。
しかし、いきなり長時間クレートに入れてしまうと犬も不安になって、吠えたり、暴れたりして周囲に気を使わなくてはいけず飼い主さんも、犬もストレスになってしまいます。
そうならないために、今のうちからしっかりクレートトレーニングを行って、クレートの中が『居心地の良い場所』『好きな場所』にしてあげることが大切です!
クレートを準備しよう!
クレートには様々なサイズや素材のものがあります。
素材
★プラスチック製のもの → “ハードクレート”
ハードクレートはプラスチック製で衝撃に強く、ソフトクレートに比べ安全性が高いです。
飛行機など公共交通機関を使う場合はハードクレートが必要になります。
★布製のもの → “ソフトクレート”
ソフトクレートは肩掛け用のベルトが付けられたり移動時にはとても便利です、折り畳むこともでき簡単に収納ができます。
大きさ
クレートの大きさを選ぶ基準は
①四つ足で立った高さ+5㎝
②フセが出来る
③方向転換ができる
小さ過ぎても窮屈でストレスを感じてしまいますし、逆に大き過ぎても落ち着かないので
この3っを基準に選んでいただけると良いのかなと思います。
クレートトレーニングの方法
ステップ1:ご褒美を準備する
ご褒美を使って『クレートはハッピーな場所』と犬に教えます。
いつも食べているドライフードと、飽きてしまった時用に愛犬の好きなご褒美を何種類か準備しておきましょう。
ステップ2:クレートに慣らす
いきなりクレートに入れるのではなく、まずはクレートの近くにいることから慣らしていきます。
クレートを床に置き、クレートの周りにご褒美を数粒置いてみましょう。
犬が自分からクレートに近づいてご褒美を食べれるか確認します。
この練習を行うことで、犬は『クレートの近くにいると良いことがある!』と思ってくれます。
ステップ3:クレートの足場に慣らす
クレートには下の部分と上の部分、扉を分解できるものがあります。
怖がりな子は上の部分と扉を取り、下の足場の部分から入る練習をしてみましょう。
クレートの下部分を床に置き、入り口にご褒美を数粒撒きます。
食べれるようならご褒美を少しずつクレートの奥の方へ撒きながら犬の全身がクレートの中に入るように誘導しましょう。
Point
クレートを分解する際や組み立てる際に“ガタガタ”と大きな音がすると、その音にびっくりしてクレートを警戒してしまう可能性があるので、 分解する際や組み立てる際は大きな音を立てないよう気を付けましょう。
ステップ4:クレートの中に入る練習
クレートの下の部分に慣れたら、次は上の部分を付けて入る練習をします。
扉は当たった時に“ガタガタ”と音がしたり、動いて練習しにくいので取り外すか、イスやヒモなどで扉が動かないよう固定しておきましょう。
この練習も先ほどの練習と同じでクレート入り口にご褒美を数粒撒きます。
食べれるようならご褒美を少しずつクレートの奥の方へ撒きながら犬の全身がクレートの中に入るように誘導しましょう。
Point
少し警戒して後ろ足だけクレートの外に出した状態で、クレート内に撒いたご褒美を食べる子がいます。この時に『あと少しだからっ!』とついついお尻を押してクレートに入れたくなってしまうのですが・・・。
無理に押し入れてしまうと、犬を怖がり入ってくれなくなってしまうので絶対に押さずに自分から入るまで優しく見守ってあげましょう!!
ステップ5:クレート内で留まる
クレートの中にスムーズに入れるようになったら、次はクレートからすぐ出てくるのではなく、中で留まる練習をします。
ステップ4と同じようにクレートに入ってもらい、クレートから出てくる前にご褒美をどんどん投げ込み“クレートの中にいると良いことが沢山起こる!”と教えてあげます。
ステップ6:扉を閉める
ここまで上手に出来るようになったら扉を付けて練習していきます。
練習中扉が“ガタガタ”音がしたり動いたりするとびっくりする子もいるので、動かないよう足で抑えながら行うと良いましょう。
ご褒美を使ってクレートに入れたら、扉を抑えている足をどけて、そのままゆっくり扉を閉めます。
自分から入ってくれるからと言っていきなり長時間クレートにいれるとせっかく慣らしてきたクレートが嫌な場所になってしまいます。
初めは5秒や10秒など本当に短い時間からで大丈夫です。
ご褒美をあげながら練習をして徐々に扉を閉めている時間を伸ばしていきましょう。
時間が延びてきたら、飼い主さんがテレビを見るときにクレートにいれて、時々ご褒美をあげる練習もしてみてください。ご褒美をあげる間隔も徐々に延ばしていきましょう。
Point
『鳴いたり、暴れたら出してもらえる』と覚えてしまう可能性があるので、無理に時間を伸ばそうとしないで、必ず鳴いたり暴れたりする前にクレートの扉を開けてあげましょう。
ステップ7:その場を離れる
実際に外でクレートを使用する時には、必ずしも飼い主さん近くにいるとは限りません。
なので、飼い主さんがその場に居なくてもクレートの中で落ち着いていられるように練習をしていきましょう。
犬がクレートに入ったら扉を閉めてご褒美をあげます。
飼い主さんはその場で立ち上って、すぐしゃがみご褒美をあげて扉を開けます。
今の練習で落ち着いていられるようならクレートの扉を閉めた後、ご褒美をあげて飼い主さんは1歩後ろに下がります。下がったらすぐに戻ってご褒美をあげて扉を開けてあげます。
飼い主さんが離れる距離を3歩、6歩と増やしていき『飼い主さんが離れても大丈夫!』と犬に覚えてもらいます。
上手に出来るようなら、飼い主さんが部屋を出てすぐ戻ってくる練習や、トイレや手洗いなど短い時間クレートの中に入る練習をしてみましょう!
出来るようになってきたら、お風呂や料理など飼い主さんが忙しい時に、犬が暇にならないようクレートの中に知育トイや歯磨きガムなど入れてクレートの中に長い時間居る練習もしてみましょう。
ステップ8:合図をつける
クレートの出入りをする際に合図をつけてみましょう。
クレートの中に入ってもらいたい時は『ハウス』と合図を出し、ご褒美を使ってわんちゃんをクレートの中に入れます。出るときは『アウト』と合図を出しご褒美をクレートの外に投げて出してあげます。この練習をしていると合図でクレートに出入り出来るようになります。
合図は『ハウス』『アウト』じゃなくてもお家で決めた合図なら何でも大丈夫です!
まとめ
犬は狭くて薄暗い場所を巣とする習性があるので、クレートが『好きな場所、安心できる場所』になると、お家の中でも外にいても安心して過ごせる場所になります。
我が家のソルテもクレートが大好きです(*^^*)♡
安心できる居心地の良い場所だと分ると、自分からクレートに入り寝床として使ってくれます。
トレーニングやお出かけの時だけでなく、犬がいつでも自由に出入り出来るように常に置いておきましょう。
初めはとにかくクレートに良いイメージを持ってもらうことが大切です。
子犬の頃だとワクチンの為にクレートに入って動物病院に行ったりと、“クレート=怖い場所に連れていかれる”など悪いイメージを持ってしまうことが多いので、朝晩のご飯をクレートの中で食べさせたり、無理せず楽しくご褒美を使いながらクレートトレーニングを行うと上手くいきます。
一緒にいろんな場所へお出掛けできるよう楽しくトレーニングをして、クレートが大好きなわんこを目指してくださいね!