抱っこの仕方
皆さんは自分のお家のわんちゃんをどのように抱っこしていますか?
抱っこの仕方によっては犬の体を痛めてしまったり、怪我をさせてしまう危険性もあります。
今回は『犬の正しい抱き上げ方』について書いていきます。
では、皆さんに質問です!!
下の写真のような抱っこの方法は 正しい? 間違い?
正解は『間違い』です。
人の肩と犬の肩では可動域に大きな違いがあります。
私たち人間には“鎖骨”があり腕を上下、左右自由に動かすことが出来ます。
しかし、犬は鎖骨がなく筋肉によって支えられているので私たち人間に比べて可動域が狭く、上の写真のような抱っこをすると肩に負荷がかかり脱臼したり、痛めてしまうことがあります。
下の写真のような抱っこの仕方は 正しい? 間違い?
正解は『間違い』です
この抱っこの方法は飼い主さんの見ている方向と、犬の見ている方向が違いますね。
もし、犬の視線の先に他の犬や、気になる物があった時、肩から飛び降りて骨折や怪我をしてしまう可能性がありとても危険です。
下の写真のような抱っこの仕方は 正しい? 間違い?
正解は『正しい』です
犬は4足歩行なので床と平行に立って生活をしています。
そのため縦に抱っこすると腰に負担がかかり痛めてしまうことがあります。
特に胴の長い犬種(ミニチュアダックスフンド、ウェルシュ・コーギーなど)は他の犬よりも腰に負担がかかるので、ヘルニアになってしまうこともあります。
なので写真のように並べく床と平行になるように意識して抱っこをしましょう。
この抱っこの仕方は犬に負担がかかりにくいのはもちろんですが、その他に片手が空くというのが良いところです。
空いている手でドアの開け閉めや、抱っこしたまま何か物を取ったり、もし何かにつまづいて転びそうになった時に自分の体を支えられ犬も自分も怪我の危険から守ることが出来ます。
抱っこの練習
『うちの子は抱っこしようとすると逃げて捕まらない、、、。』
なんてことはないですか?
そうなってしまう原因として、、、
・抱っこされた後に犬にとって嫌なことが起こる
・抱っこをされるときに怖い思い、痛い思いをした
など、“抱っこ=嫌なこと”と犬が思ってしまっている可能性があります。
抱っこの苦手な子は、今日から
抱っこに対して良いイメージを持ってもらえるよう練習していきましょう!
ステップ1: ご褒美を用意する
抱っこに対して良いイメージを持ってもらうためにご褒美を使って練習していきます。
いつも食べているドライフード、飽きてしまった時の為に好きそうなご褒美を何種類か準備しておきましょう。
ステップ2: 犬の隣に行く
ご褒美を親指と人差し指の付け根あたりに軽く挟みます。
その手を犬の鼻先へ持って行きます。
犬がご褒美に夢中になったら、その手を動かし、自分の隣に犬が来るように誘導します。
(誘導が難しい場合はご褒美に夢中になっている間にゆっくり犬の隣に近づきましょう)
ステップ3: 抱き上げる
犬が自分の隣に来るように誘導したら、ご褒美を鼻の近くにくっつけた状態でゆっくり抱き上げます。
抱き上げ方は 犬の体に手を回し側面から胸の辺りに手をいれて優しくゆっくり抱き上げます。
抱き上げた状態で持っていたご褒美をあげましょう。
片手抱っこを安定させるコツは腕と脇で犬の腰辺りをしっかり挟んで支えてあげると安定します。
空いた反対の手でお尻の辺りを支えても良いと思います。
上手に抱っこが出来たら持っていたご褒美をあげましょう。
※食欲が凄くて、ご褒美を持った手まで咬んでしまう犬はコングを使うと良いと思います!
片手抱っこが出来ない子は・・・?
中型犬、大型犬に片手抱っこは難しいので両手でしっかり抱き上げます。
片手を犬の胸、もう片方の手を犬の膝後ろにまわし抱きかかえるように抱っこしましょう。
この抱き方も犬の体が床と平行になるので犬の負担が少なく抱き上げられます。
この抱き方も嫌なイメージがつかないよう練習してほしいのですが、1人だと難しいので1人はご褒美をあげる人、もう一人は抱っこする人と2人でご褒美をあげながら抱き上げる練習をしましょう。
【まとめ】
『必ずこの抱っこをしてください!』という決まりはありません。
ですが、抱っこをするうえで大事なことは『犬に負担が掛からない』『安全性』だと思います。
抱っこをしなければならない場面は必ずあると思うので、ご褒美を使いながら沢山抱っこの練習をして、ご褒美が無くても“抱っこ=良いこと”と思ってもらえるよう普段から練習しておきましょう!